今やオイルは美容や健康の大敵ではなく、大きな味方といっても過言ではありません。例えば、ココナッツオイルやフラックスオイルなどがとても人気となりましたね。
そんなオイル美容・健康方法の中で新しく注目されているのがギーです。日頃からアーユルヴェーダに興味を持っている人なら、その言葉を耳にした事もあるかもしれませんね。ただギーって何?という人も決して少なくはないでしょう。
しかし、今ギーは海外セレブやモデルの間で美容や健康維持のために愛用されている大注目のオイルなんですよ。日本ではローラさんがギー美容を実践しているようです。
このギーの凄いところは、口から摂取することも外用としても使えるという点。お肌にもダイエットにも効果的で、その他オールマイティーな効果を発揮するところがギーの魅力なんですね。
ここではそんなギーの魅力について、余すことなくお伝えします。
目次
注目のギーってどんなモノ!?
そしてバターオイルとは、私たちのよく知っているバターから水分やタンパク質を取り除いた状態のものを指します。バターからこうした成分を取り除く事によって純度の高いオイルへと変身するのです。バターと違ってギーは、水分などが取り除かれているため腐敗しにくいという特徴があります。
ギーは昔からインドなどでは食用として広く使われていますが、特にアーユルヴェーダの世界では奇跡のオイル、万能オイルとして重宝されてきました。アーユルヴェーダの古典には、ギーについての様々な活用方法や効能が記されています。
ギーという名前だけを聞くとどんなものか想像しにくいものですが、実際はバターから水分やタンパク質を取り除いたモノであり身近な存在だと言えるでしょう。
ギーの持つ様々な効果とは
ギーの正体が純粋なバターオイルだと分かったところで、次はギーの持つ様々な効果について紹介しましょう。
こんなにも多くの効果があるの!?と驚いてしまうかもしれませんよ。
①ダイエット効果が凄い
良質なオイルがダイエットをサポートしてくれる事は、最近では周知の事実となっています。ギーももちろんダイエットに大きな効果を発揮してくれます。
中鎖脂肪酸や共益リノール酸が多く含まれている事がギーの大きな特徴のひとつです。中連鎖脂肪酸や共益リノール酸は、身体に蓄積されにくいだけではなく脂肪の燃焼や分解を促すという働きがあります。
そのためダイエット中には、是非摂取して欲しい成分がたっぷりとギーに含まれていると言えるんですね。
②コロコロタイプの便秘の解消に優れている
便秘にもいくつかのタイプがありますが、便意があっても硬いコロコロとした便しか出ないという人には便秘対策としてギーがお勧めです。
こうしたコロコロタイプの便が出るタイプの人をアーユルヴェーダでは、ヴァータ体質と分類します。このヴァータタイプの人は、体質的に乾燥しやすくそれ故に便に潤いがなくカチカチに硬くなり排便しにくくなってしまうのです。
そんな時にギーを摂取すると潤滑油の働きをして便を程よく柔らかく、排便しやすい状態にしてくれるのです。オイルの中には腸内の悪玉菌を増やしてしまうものもありまが、ギーならそうった心配をする必要はありません。
さらに他のオイルと違ってギーは、乳製品の特徴である短鎖脂肪酸を含んでいます。この短鎖脂肪酸には腸内をアルカリ性から善玉菌が好む弱酸性の状態へと近づけるという効果も期待できるのです。また、善玉菌を増やすブチル酸も含まれているため腸内環境が乱れがちな人にも…
便秘で悩む人の中には、繊維を積極的摂取することで余計に便秘が酷くなる人がいます。こういった人は、ギーを摂取してみてくださいね。
③美肌になりたい人にも
ギーは美肌に必要なビタミンも豊富です。
抗酸化ビタミンであるビタミンAやEが含まれる他、ビタミンEも豊富に含まれています。他にもギーに含まれるリノール酸やブチル酸も抗酸化力に優れている成分です。
若々しい美肌を保つためには、活性酸素から肌を守る事がとても大切です。ですからこうした成分が豊富なギーは、飲んでも塗ってもトラブルのない美しい肌へと導いてくれるんですね。
活性酸素は、老化だけではなくニキビなど肌荒れの原因にもなります。更にブチル酸には肌の炎症を抑える働きもありますから、肌荒れを起こしやすい人や肌が敏感で炎症に悩まされている人にもお勧めですよ。
④傷などの治癒促進効果
ギーには消炎・鎮痛・治癒促進効果があり傷や火傷、アトピーにも効果を発揮すると言われています。インドでは古くから万能薬としてギーが傷の治療などに用いられてきました。
副作用などの心配がないので、小さな子供からお年寄りにまで安心して使う事ができます。
⑤胃腸トラブルにも
ギーは消化促進作用があり、胃腸の炎症を抑えるといった効果があります。消化不良や胃もたれなどに悩んでいる人にもギーは、優しく働きかけてくれますよ。
⑥眼精疲労を回復して輝く瞳に
ギーを使ってアイトリートメントをする事も可能です。これをアーユルヴェーダではネートラタルパナと言います。
小麦をこねて窪みを作り、その中にギーを満たしてその中で目をパチパチ。聞くとえっ!?と思うようなネートラタルパナですが、実際に行うと疲れ目が解消されまぶたがスッキリと軽くなるのを実感することができます。
白目も美しくなり、キラキラと輝く瞳を手に入れられますよ。
⑦免疫力アップで病気予防
ギーは免疫力をアップする効果もあり、続けて摂取する事で風邪などに負けない身体を作る事ができます。抗酸化ビタミンや短鎖脂肪酸が免疫細胞を活性化させ、強い身体を作ってくれるのです。
ここにあげたのは、ギーの主な効果でありアーユルヴェーダの古典によると他にも神経を落ち着かせたり、記憶力アップなどの効果もあると記されています。
知れば知るほどギーのその多様な効果には驚くばかりです。
自宅でも作れるギーのレシピ
海外ではスーパーなどでもギーは手に入り安いのですが、日本ではまだまだ取り扱い店は少ないのが現状です。こんなに素晴らしい効果があるのに…とガッカリする必要はありません。このギー、なんと一般家庭でも簡単に作る事が可能なんですよ。
【材料】
無塩バター
【道具】
鍋・へら・こし器・キッチンペーパー(もしくは珈琲フィルター)・保存用の瓶
【作り方】
1、鍋に無縁バターを入れて、へらでかき混ぜながら中火~弱火で溶かす。
2、溶けきったところで、焦げ付かないように弱火にして加熱し続ける。
3、しばらく弱火で加熱しているとやがて大きな泡がブクブクとたち始めます。
4、焦げないように気をつけながら更に加熱していると、大きな泡から小さな泡に変化します。
5、するとバターが透明になり、黄金色になると鍋の底に沈殿物が溜まっているのが見えるはずです。
6、この状態になったら火を止めて、ペーパーとこし器、瓶を用意しましょう。
7、こし器にペーパーを敷き、その下に瓶を置いたらこし器にお鍋のギーを移します。
8、瓶にギーをこしたら完成です。
この時、瓶に保存したギーは透明な黄金色になっているはずです。この色になっていたらギー作りは成功したという事になります。
作り方は簡単ですが、弱火で様子を見ながら加熱する事がこのレシピの重要なポイントです。
ギーはバターよりも保存が効いて劣化しにくいオイルですが、冷蔵庫で保存して新鮮な2~3ヶ月のうちに使い切るのがお勧めです。
冷やすとバームのように固まりますが、液状でも固形でも効果に変わりはありません。
ギーのオススメの使い方
トーストに塗ったり、コーヒーに入れて流行のバターコーヒーとして飲むのも良いですね。他にも様々な料理に使えますが、1日に摂取するギーの量は多くても30ccまでに押さえましょう。
しかし、ギーはダイエットをサポートする効果がありますが高カロリーのため、毎日続けて摂取する場合は大さじ1杯程度を推奨します。ギーは、大さじ1杯で約108kcal程度になります。
便秘の解消や子供に飲ませる時には、ホットミルクにギーを混ぜるのが一押しです。便秘解消効果も高くなり、飲みやすいのでぴったりです。夜にホットミルクにギーをいれて飲むと安眠効果がアップ、ストレス解消にも役立ちます。
ダイエットに有効なバターコーヒーにギーを使う場合は、朝食代わりに摂取することで痩せやすくなります。
こうしてギーを摂取する他にも、ギーを外用薬としてまたトリートメントオイルとして使うのもオススメなんです。保湿力もかなり高くなっています。
また、ギーとウコンを4:1で混合したものは、ニキビ治療にも有効です。混合したものをニキビに塗布し、その後しばらく経ってから洗い流すと殺菌抗炎症作用によりニキビが鎮静してくれますよ。傷や軽い火傷には、直接塗布するだけで症状が快方へと向かうでしょう。
ギーのまとめ
ギーは身近な無塩バターをお鍋で加熱するだけで作れてしまうんですね。
美容・健康効果が高くても摂取しにくいオイルもありますが、ギーは味も良いので普通に料理に使用する事ができますし、トーストやコーヒー、牛乳などとの相性が良いので毎日の生活に取り入れやすいというメリットがあります。
美容を気にする女性にはもちろんピッタリのギーですが、実は妊婦さんや授乳中のママにも摂取がオススメされているオイルなんですよ。
また、乳糖不耐症が多い日本人であってもギーは丁寧に加熱して余計なモノを除去する事によってその問題をクリアしているので安心して摂取できるんです。
牧草のみを食べている牛の乳から作られたバターからできたギーは、もっとも品質が高いと評価されています。もし、こうしたバターやギーが手に入れる様ならとてもラッキーです。
手に入らないとしても上記で紹介したレシピで作ったギーを使ってダイエット、美肌、健康にギーの効果を実感してみてくださいね。