メイクをする時、鏡を見て毛穴の開きが気になったことはありませんか?一度気になると顔全体の毛穴が気になるもの。思わずファンデーションを厚く塗って頬の毛穴を隠したりしてしまいがち。特に角栓を発見してしまった時は、毛穴に詰まった角栓を毛穴パックで一気に取ったり、ピンセットで引っ張ったり、指でにゅるっと押し出したり…。でもこれらの方法を続けても、毛穴の開きは改善しません。なぜなら、毛穴の開きの原因の根本は、別のところにあるからなんです。
目次
毛穴が開く原因
毛穴が開いている肌は、まさにみかんの皮やいちごの表面のよう。このような肌になってしまう原因はターンオーバー(新陳代謝)の乱れにあります。
肌は、約28日周期でターンオーバーを繰り返して、日々古い肌から新しい肌へと生まれ変わらせています。これと同じように毛穴もターンオーバーを繰り返しています。しかし、このターンオーバーが正常に行われなくなると、古い角質が排出されずにどんどん蓄積して毛穴を圧迫。それが毛穴の開きの原因となると同時に、様々な肌トラブルを引き起こします。ターンオーバーが乱れると、どのようなトラブルが起き、毛穴が開いてしまうのでしょうか?
過剰な皮脂
通常、毛穴から分泌された皮脂は、肌の表面をコーティングして天然の保湿剤の働きをします。しかし毛穴の周辺に、ホコリや落としきれていないメイクなどの汚れ、古い角質等が残っていると、皮脂は肌の表面に出ることができずに詰まってしまい角栓となってしまいます。角栓ができたことによって、肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、詰まった皮脂は酸化して更に硬化。毛穴パックなどでゴッソリ取れるような、硬い角栓が形成されていきます。
乾燥
乾燥も毛穴の開く原因を作ります。潤いの無い肌は、「キメ」という肌の表面の凹凸の乱れを招きます。そして、肌のハリも失ってしまいます。これが毛穴の開きを目立たせてしまうのです。特に30代以上の女性の肌は、皮脂の分泌が減少して乾燥しがちです。これによって、肌の乾燥からたるみを引き起こし、鼻や頬の毛穴の開きが徐々に目立つようになります。
また、肌が乾燥して潤い不足に陥ると、これ以上水分が蒸発しないように、皮脂腺が一生懸命皮脂を分泌して肌をコーティングしようとします。こうして皮脂の過剰分泌が起こり、どんどん悪循環にハマっていくことになります。
たるみ
鏡で毛穴の開きを見てみてください。あなたの毛穴の形はまん丸ですか?それとも縦長の楕円形や涙のしずくのような形ですか?よくわからない人は、頬の毛穴が一番わかりやすいかもしれません。
毛穴は本来、丸い形をしています。それが縦長の楕円形やしずくのような形になってしまっているのは、肌がたるんでしまっている証拠です。乾燥や加齢でハリが失われた肌は、重力に逆らうことができずにたるんでしまいます。このたるみが毛穴を縦長に広げてしまうのです。
開いてしまった毛穴対策
開いた毛穴をキレイにするためには、古い角質を排出、そして新しい肌を生み出すターンオーバーを正常に戻すことが先決です。ではどうしたらターンオーバーを正常に戻し、開いた毛穴を改善することができるのでしょうか?
洗顔を見直す
「顔がテカるから」「少しでも余計な皮脂を落としたいから」と、頻繁過ぎるほど洗顔したり、ゴシゴシと擦るように洗ったりしていませんか?実はこれはNG。顔を洗い過ぎたり力を入れて洗うと、保湿に必要な皮脂まで取り除いてしまい、乾燥肌を招きかねません。洗顔の際は石鹸をよく泡立てて、手ではなく「泡」で顔を優しく洗いましょう。
保湿はしっかりと
「なんとなくベタベタするから、夏は化粧水だけで乳液は使わない」「皮脂のベタつきが気になるから、基礎化粧品はさっぱりタイプを使っている」こんな人はいませんか?これも大きな間違いです。しっかりと保湿をしないと、水分の蒸発を防ぐために皮脂は過剰に分泌されてしまいます。洗顔のあとはたっぷりの化粧水と乳液で肌の乾燥を防ぎましょう。
顔のたるみ対策も忘れずに
たるみによって毛穴が開いてしまった場合、たるみを解消するだけでだいぶ毛穴が目立たなくなることも。たるみは加齢や乾燥による肌の弾力の低下や、顔の筋肉の衰えによって起こります。たるみを改善すれば毛穴対策にもなりますし、見た目も若く見えるという嬉しい特典も。たるみが原因で毛穴が広がってしまっている場合は、積極的にたるみ対策も取り入れたいものですね。
あなたは大丈夫?間違った毛穴ケア
毛穴パックでベリベリっと!
顔に水をつけて、ペタッと貼って剥がすタイプの毛穴パック。数分後にベリベリっと剥がしたシートに毛穴の角栓がポコポコついてると爽快ですよね?何分間でも眺めていられます。でもこれは間違ったケアです!確かに一気に角栓はなくなりますが、角栓が抜けた毛穴はどうでしょう?よく見るとポッカリと穴が開いたままです。角栓を一気に抜いても、毛穴は一気に閉じないんです。むしろポッカリと穴が開いてしまったことによって、そこに汚れがあっという間に溜まってしまい、どんどん毛穴が大きくなってしまうという悲しい事態を招くこともあります。
脂取り紙で脂取り放題!
Tゾーンなどに押し当てて剥がした時、しっかりと色が変わっているともう一枚使ってしっかり脂を吸収したくなりますよね?京都のお土産でよくいただく有名店の脂取り紙は、よく脂が取れて愛用している人も多いのでは?気になるテカりを軽く取る程度ならさほど影響はないと思いますが、あまりにも頻繁に完璧に脂を完全吸収してしまうと、肌の乾燥に繋がり、何枚脂取り紙があっても足りなくなるほど、どんどん皮脂が分泌されてしまい、なかなか毛穴をなくすことはできなくなります。
毛穴の開きはすぐには改善しません
鼻や頬の開いてしまった毛穴は、一気に閉じたりなくなることはありません。ましてや、角栓を一気に取っても事態は悪化するばかりです。まずは正しい洗顔で皮膚や毛穴の汚れをゆっくりと取り除き、しっかりと保湿をして、毛穴のターンオーバーを正常な状態に戻すことが大切です。ターンオーバーのサイクルは28日。一朝一夕で毛穴の開きが改善することはありません。しかし、毎日のケアを見直して、地道に続けることで、徐々に毛穴レスな美肌に近づくことができるでしょう。