痩せたい!美肌になりたい!そんな願いを持つ女子の大敵…便秘。
便秘解消と言えば、昔から「食物繊維が便秘に効果がある!」と言われていることから、ごぼうやサツマイモ、レタスなど、これまた昔から「食物繊維食品の定番」と言われているようなものをたくさん食べた経験がある人も多いのではないでしょうか?
しかし、ガンコな便秘はこれだけでは解消できないことも。でも「食物繊維が便秘に効果があるなんてウソ!」と決めつけないでください!食物繊維に効果が無いのではなくて、その「摂り方」が間違っていたのかもしれません。
食物繊維には種類がある
食物繊維とは、人間の消化酵素で消化されない成分で、それ自体に栄養やエネルギーはありません。このことから、かつては「意味のない成分」とされていましたが、食物繊維の働きがわかってきた現在では、生活習慣病予防や大腸がん予防の観点からも、非常に注目されている栄養素です。
さて、そんな食物繊維ですが、「食物繊維」と一言で言っても、実は種類があるんです。水に溶ける「水溶性食物繊維」、水に溶けない「不溶性食物繊維」という二つに分けることができます。この二つの食物繊維の種類と特性を知らないまま、ただひたすら食物繊維が多いと言われている食べ物を食べても、なかなか効果が出ないということは、意外と知られていません。
では、この二つの食物繊維にはどのような特性、効果があるのでしょうか?
水溶性食物繊維の特性、効果
水溶性食物繊維は、水に溶けるとドロドロのゲル状になる特性を持っています。また保水性が高いのも特徴です。この粘性と保水性の高さが、便秘に効果を発揮!腸の中でカチコチに固まってしまった便を水分で柔らかくして、更に滑りやすくする働きをするのです。
また、水溶性食物繊維は便秘以外にも、「血中コレステロール値を下げる」「血糖値の急上昇を抑える」「善玉菌を増やして腸内環境を整える」という働きをするので、美容以外にも生活習慣病の予防や抑制など、健康を保つためにも摂取したい食物繊維です。
熟した果物、わかめや昆布などの海藻類、里芋、こんにゃく、粘り気のある野菜など、ヌルヌル、ネバネバしたものにに多く含まれています。
不溶性食物繊維の特性、効果
不溶性食物繊維はその名の通り、水に溶けにくい特性を持っています。吸水性も高いので、腸内で便の中の水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やします。便のかさを増やすことによって腸の壁を刺激して、腸の動きを活発にして排便を促します。このことから、不溶性食物繊維は、運動不足が原因の便秘に効果が出やすいと言えます。
しかし、便に含まれている食物繊維が不溶性食物繊維ばかりになると、便に含まれている水分までも吸収してしまい、便を固くしてしまうことがあります。不溶性食物繊維を摂取する時は、水分を多めに摂るようにしましょう。
また、不溶性食物繊維は、有害物質を体外へ排出するという働きもするので、デトックス効果が得られる他、大腸がんの予防になるとも言われています。
穀物類、熟していない果物、ごぼうなどの、繊維質で噛み応えのある食べ物や、豆類やココアにも多く含まれています。
食物繊維の効果的な摂り方とは?
現代の日本人は食の欧米化が進んだことなどにより、食物繊維自体を十分に摂取できていません。日本人の1日の理想の食物繊維量は、「女性:17g」「男性:19g」ですが、平均で14g程度しか摂取できていないと言われています。まずは意識的に食物繊維を摂る必要がありそうです。
更に、腸を健康に保つための効果的な食物繊維の摂り方は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く摂る必要があります。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の理想的な摂取比率は「1:2」と言われています。ただやみくもに、サツマイモやごぼうばかりを食べても、便を固くするばかりで逆に便秘を悪化させてしまうことも。
これまで、不溶性食物繊維を多く摂取していた人は、例えば「ごぼうサラダを海藻サラダに変えてみる」、その逆で水溶性食物繊維を多く摂取していた人は、繊維質のものを食事に積極的に取り入れるなど、少しだけ食事内容に気を付けてみると良いかもしれません。
また、腸内で食物繊維が効果を発揮するためには、十分な水分も必要です。こまめな水分補給や、食事の際にはスープやみそ汁などの汁物も一緒に摂るようにしましょう。
まとめ
バランス良く食物繊維を効果的に摂取することは、腸内環境改善に繋がり、便秘解消、美肌、ダイエットなど、女子に嬉しい効果がたくさん!また、腸には多くの免疫細胞がいることから、腸内環境を整えると免疫力アップや、その他にもアレルギー症状の緩和なども期待できます。
「ごぼうサラダや焼き芋をたくさん食べたのに便秘が治らなかった…」など、食物繊維の効果に疑問を抱いていた人は、一度食物繊維の摂り方を見直してみましょう。ちょっとバランスを変えるだけで、劇的に良い効果を実感できるかもしれませんよ。