国内・海外にかかわらず色んなコーヒーショップが全国に多数出店され、ここ数年は第三次コーヒーブームとも言われているほどです。お店だけではなく、家庭でも食後やリラックスタイムにスイーツと一緒にコーヒーを飲むのが日課という人も多いでしょう。
でも、そんな嗜好品であるコーヒーには優れた健康効果があると知っていましたか?今まさにコーヒーの健康効果が注目されているんですよ。
目次
コーヒーの日本での歴史
知らない人はいないスタンダードな飲み物であるコーヒー。そんなコーヒーが日本に伝わったのは江戸時代。しかし、今のようにコーヒーが大衆的な飲み物になったのはもっと後になります。
明治時代には日本初の本格コーヒー店がオープンしましたが、当時はまだまだ高級品でした。今のように一般の人々の間にも浸透し始めたのは、大正に入ってからなんですね。そして戦後を経てやっとコーヒーが今のように一般的な飲み物になったのです。
こうして考えると、コーヒーは以外と日本ではまだまだ歴史の浅い飲み物なんですね。
コーヒーの成分をみてみよう
コーヒーは熱帯地方のアカネ科の植物の種子であるコーヒー豆を焙煎・粉砕したものに水やお湯で抽出した飲料のことです。
飲料としてのコーヒーはもちろん殆どが水分ですが、コーヒー豆の成分は全多糖類・脂質・タンパク質で過半数を占める他、カフェイン・ポリフェノール・トリゴネリンなども含まれています。
コーヒーの健康効果に大きく影響するのはカフェインとポリフェノール
コーヒーが生み出す健康効果は、コーヒー豆に含まれるカフェインとポリフェノールが大きく関係しています。
カフェイン
カフェインというのは、窒素を含んでいてアルカリ性を示すアルカロイドの一種です。アルカロイドの中には毒性を示すものも多い事で知られています。
しかし一方では薬理効果があるアルカロイド類も存在し、カフェインもそのひとつだと言えます。実際にカフェインは栄養ドリンクや医薬品にも多く使われている成分です。
コーヒー100mlに対して60mgほどのカフェインが含まれています。
ポリフェノール
ポリフェノールはビタミンCなどと同じ抗酸化物質のひとつで約8000種類以上もの種類があるそうです。
抗酸化物質は、活性酸素という言ってみれば健康や美容に悪い物質に対抗してくれる成分なんですね。
ポリフェノールといえば赤ワインに豊富に含まれていることが知られていますが、コーヒーにも赤ワインに匹敵するポリフェノール量が含まれています。
コーヒーに含まれるポリフェノールは、クロロゲン酸・コーヒー酸・キナ酸・フェルラ酸です。
カフェインやポリフェノールによるコーヒーの健康効果!
①メタボリック予防
コーヒーには現代人に多いメタボリックシンドロームを防ぐ効果が期待できます。コーヒーには脂肪を燃焼し、さらに脂肪の蓄積を防ぐという効果があるのです。カフェインは脂肪をエネルギー源として使用するうえに、脂肪酸を蓄積しようとするアデノシンの働きを抑制する効果があります。
またコーヒーに含まれるポリフェノールのクロロゲン酸にも脂肪の蓄積を抑える作用があるため、コーヒーはメタボリック症候群の予防に効果的だと言えますね。
②身体のむくみをとる
コーヒーには利尿作用があります。これはコーヒーに含まれるカフェインによるもので、腎臓の血管を拡張する事によって尿の生成量が増加し体外に排出され浮腫を改善・予防してくれるのです。
③癌抑制効果が期待できる
コーヒーに含まれるポリフェノールには、癌が他の細胞へ浸潤する事を予防する効果があると認められています。また肝臓癌や女性の大腸癌や乳ガンの発症リスクを減らすという研究結果が報告されています。これは、ポリフェノールの抗酸化作用やカフェインの慢性的な身体の炎症を押さえる作用が癌の発症リスクを低減させていると考えられます。
④アルツハイマーの予防
コーヒーは、アルツハイマーの原因になるタンパク質の生成量を抑える作用があります。この作用により脳の神経細胞を守りアルツハイマーの発症率を抑える事が可能になります。
⑤血栓予防
コーヒーには血栓を溶解するt-PAという物質の分泌を促す作用に優れています。コーヒーを飲むことでt-PAの分泌が促進され血栓ができるのを予防してくれるのです。これにより心筋梗塞や脳梗塞、血栓症を防ぐ効果が期待できます。
⑥動脈硬化予防
コーヒーに含まれるポリフェノールには、動脈硬化の予防効果があります。コーヒーを飲む事で血管を柔軟に保ち血管を強くしてくれるのです。またコーヒーには善玉コレステロールを、増加させ悪玉コレステロールを減少する働きがある事もわかりました。脂肪の蓄積も防ぐため動脈硬化の原因となる血管の硬化・中性脂肪・悪玉コレステロールの増加をすべて改善する事が可能です。
⑦糖尿病の予防
コーヒーのポリフェノールには乳酸などを利用して体内でグルコースを生成する糖新生の働きを抑える働きがあります。これによりコーヒーを飲むことで糖尿病を予防する事ができます。糖尿病は厳しい食事療法をしたり、他の合併症を招く事もある病気です。コーヒーの飲用で予防する事ができれば、生活の質を損なう事がないでしょう。
⑧高血圧の予防
様々な病気の要因となる高血圧。この高血圧もコーヒーを摂取することで予防する事ができます。コーヒーのポリフェノールには血圧を下げる効果があるため、飲用することで高血圧を防げます。
⑨腸内環境の改善
コーヒーに含まれるポリフェノールには、ビフィズス菌が繁殖させる効果があります。腸内のビフィズス菌が増えることで、腸内環境が改善され便秘の改善や免疫力がアップします。また腸内環境が良くなることで肌がきれいなるという効果を実感できるかもしれませんね。
⑩覚醒効果
コーヒーを飲むと眠れなくなる、これは広く知られている作用ですね。これはコーヒーに含まれるカフェインの作用で、コーヒーを摂取することで覚醒効果があり脳を活性化させてくれます。
コーヒーの健康効果をアップさせる飲み方とは
コーヒーは嗜好品ですから、いつ飲まなくてはいけないという決まりはありません。でもコーヒーの持つ健康効果をアップさせたいなら適した飲み方をする必要があります。
そこでコーヒーの健康効果をアップさせる飲み方について紹介しますね!
ダイエットやメタボに効果的な飲み方
コーヒーの脂肪燃焼効果や脂肪の蓄積効果をアップさせるには、運動をする30分前にコーヒーを飲むと効果的です。運動前ですから、飲む量は1杯程度で構いません。
覚醒効果を期待するなら
コーヒーに含まれているカフェインが効いてくるのはホットコーヒーなら30分~1時間。アイスコーヒーなら1時間~となります。できるだけ早く頭をシャキッとさせたいならホットコーヒーの方がお勧めですね。
また、短時間の休息で効率的に頭を休めたいなら、お昼寝の直前にコーヒーを飲みましょう。すると30分~カフェインの効果が効いてくるので、スッキリと目覚める事ができるんですよ。仕事の休憩や勉強の休憩に、こうした飲み方を試してみてはいかがですか?
基本的なコーヒーの効果をアップさせる飲み方
コーヒーの健康効果をアップさせる基本的な飲み方とは、毎日続けて愛飲する事です。飲む量としては3杯~5杯程度を目安にしましょう。コーヒーにも色んなタイプがありますが、コーヒーに含まれる有効成分を最も多く摂取するにはコーヒー豆を低温焙煎したタイプがお勧めですよ。
コーヒーにまつわる悪いウワサは本当?
今でこそコーヒーの健康効果が注目を集めて、色々と研究されていますが、昔はコーヒーは健康にあまり良くない飲料と思われていました。
今でもコーヒーにはあまり良くない噂もありますが、実際はどうなのでしょう。
コーヒーは癌を引き起こす?
昔はコーヒーには発ガン性があると言われていました。しかし、現在研究の結果コーヒーには発ガン性物質は含まれていない事が分かっています。
コーヒーは胃に悪い?
コーヒーに含まれるカフェインには胃酸の分泌を促す効果や胃腸を刺激する作用があります。そのため、空腹時に一度にたくさん飲むと胃を荒らす可能性はあります。
ただ、空腹時を避けて1日に3~5杯程度飲むだけなら問題はありません。
コーヒーで肌荒れになる?
コーヒーを飲むと肌荒れが起こるとも言われていました。これは、コーヒーのカフェインが胃腸を荒らすと考えられていたために肌荒れに繋がると言われていたのでしょう。
しかし、実際は適度に飲むならコーヒーが胃腸を荒らす事はなく、肌荒れの原因にはなりません。
それどころかポリフェノールが豊富なコーヒーは、美肌・アンチエイジング効果が期待できてしまいます。
ブラックコーヒーの味が苦手!そんな人は豆乳ラテがオススメ
ブラックコーヒーが苦手という人は大人でも案外多いものです。そんな人でもアレンジを加えれば、コーヒーはとても飲みやすくなりますよ。
例えばカフェオレにすると、コーヒー嫌いな人でもまろやかになってとても飲みやすくなるでしょう。牛乳よりもヘルシーでイソフラボンが含まれた豆乳で割った豆乳ラテは一押しです。
また海外では、最近ダイエットに効果的としてココナッツバターコーヒーが流行しています。これは、コーヒーにグラスフェッドバターを大さじ1~2杯、ココナッツオイルを1~2杯加えてミキサーで混ぜる20秒ほど混ぜるだけ。これでクリーミーで濃厚な美味しいコーヒーができ上がります。また、メープルシロップを入れるのもオススメです。カロリーが低くミネラルが豊富、癖がなく飲みやすいコーヒーができます。
まとめ
コーヒーの持つ優れた健康効果はいかがでしたか?
コーヒーを毎日3~5杯飲むだけで様々な健康効果を得る事ができます。もちろん健康に良いからといって何十杯も飲むなど、無謀な事をしていては身体に良くありません。ただ過剰な摂取をさければ、コーヒーは美味しいだけではない健康な身体を作る味方となってくれるでしょう。
今日からコーヒー生活始めてみませんか?